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11月, 2014:

夏の袖回りについて

レディースの夏のファッションで気になることといえば、「二の腕回りの締めつけ具合」です。

「いやらしく見せない露出のコツ」や、「ミニスカート+サンダルの法則」なんて差し置いて、私の中では20代前半におすすめのファッションサイトが不動の第一位です。

「いかに二の腕をフワッと優しく包んでくれるか」に、私の夏のモチベーションの全てが懸けられているのです。

私の二の腕は、ものすごく太いです。

セーターを着て鏡を見ると、二の腕にショットガンでも仕込んでいるのかと疑うくらい、膨れ上がります。

タンクトップを着て炎天下の中出かけたりしたら、もうおしまいです。

家に帰る頃には、両腕がおいしそうに焼き上がったボーレンスハムのようになっています。

高校生の頃のあだ名は、『二の腕まくら』でした(いじめられてはいません)。

夏場になると、「二の腕フェチ」を自称するクラスメイトの男子に、毎日のようにブルブル触られていました(訴えたい頻度でした)。

しかし、どれほど二の腕を出すのが嫌でも、夏が来たらもう腹をくくるしかないのです。

何としてでも、二の腕の太さが目立ちにくい袖の洋服を探し当てるしかないのです。

無難なのは、やはりTシャツです。

レディースのTシャツは、ゆったりとした袖回りのものと、ピチッとした袖回りのものがあるので、選ぶ際には注意が必要です。

誤って袖がピタッとしたTシャツを買ってしまうと、ボディビルダー級に二の腕(筋肉ではなく脂肪)を見せびらかしたいように思われてしまいます。

Tシャツも気をつけないといけませんが、もっと恐ろしいのはパススリーブのブラウスです。

デザイン的には、Tシャツよりも断然好みなのですが、あまり袖回りがキュッと締まったパススリーブだと、うっかり腕の血の流れを止めてしまう危険性があります。

もはや私の二の腕をほっそりと見せてくれるのは、太ったアメリカ人が着る古着のTシャツ(サイズXL)くらいしかないような気がしています。

二の腕を引き締めようと腕立て伏せに興じても、筋肉ばかりがつきます。

「はずし」

最近よく見かける「はずし」という言葉。

カチッとしているようでどこかルーズだったり、大人っぽい雰囲気のなかに子供っぽさがあったり・・・。

おしゃれなレディースファッションで気になるスカートを見ていると、店員さんが話しかけてきた。

こういう格好にも合うし、こういう靴にも合いますよ!とても親切丁寧に説明してくれる。

しかしやはり言われる「はずし」という言葉。

「はずしでスニーカーをもってきても……」なんて言われると、靴を一足買い足すよりも余程ハードルが上がったように感じてしまう。

10代20代の女の子にはいいだろうと思う。

キレイ系の格好に「はずし」で中途半端な長さの靴下をはくのも、まさかスニーカーを合わせるのも。

だが30代にもなると、その感覚がいまいちつかめない。

理屈がわかったとしても、やはり取り入れる勇気が出ないのだ。

「はずし」のすっとんきょうさといったら。

なぜそこにそれを?というすっとんきょうな感じ。

丈のたりないちんちくりんな感じ。

どう見ても美しい比率からは外れているとしか思えない。

でも世間には「はずし」が横行している。

というよりもはやそれを含んだ一つの「スタイル」になっていて、どんなにとんでもない髪型でとんでもないメガネの田舎な女の子でもそんな格好をしているわけだ。

女子高生の靴下までもがなんとも中途半端な長さになってしまった。

あのハイソックスという美しい様式美は一体どこへいってしまったのだろう。

ハイソックスでいいじゃない。

そこで考える。

世間一般でははこのすっとんきょうでちんちくりんに見える「はずし」というスタイルがもうすっとんきょうでちんちくりんに見えてはいないのではないかと。

私だけがいつまでもおかしいと思っているのではないかと。

30代だからわからないなんて思っているのはもはや私だけなのではと。

それでも私にはどうしても、すっとんきょうでちんちくりんにしか見えない。

キレイ系なら「はずし」なんてしなくたって、そのままキレイ系でまとめたらいいじゃない……。

20代の店員さんはニコニコとして続ける。

「あとはそうですね、はずしでトレーナーを合わせても……」